Chim↑Pom from Smappa!Group
いつのことだか思いだしてごらん
2022 4.30 - 2022 5.29火 – 金:13:00-19:00
土・日・祝:12:00-18:00
※ GW期間中も開廊いたします。
休廊日:月
※ 本展ではオープニングレセプションは行いません。
※ 今後の状況により、営業時間の変更や、やむを得ず休廊となる場合があります。最新情報は随時ウェブサイトでご案内します。ご来場前に必ずご確認ください。
無人島プロダクションでは約5年ぶりとなるChim↑Pom あらためChim↑Pom from Smappa!Groupの個展「いつのことだか思いだしてごらん」を開催します。
前述のとおり、このたびChim↑Pomは「Chim↑Pom from Smappa!Group」と改名しました。
※ 改名への経緯はこちらをご覧ください →http://chimpom.jp/project/namechange.html
タイトルからご想像できるように本展は回顧展となります。ただし現在森美術館で開催中の回顧展「ハッピースプリング」とはかなり趣が異なる、少し風変わりな展覧会です。
それは、作品だけでなく「制作素材」「未完の作品」「初期に発表した作品(すなわちほとんど誰も見たことがない)」「歴代のChim↑Pomスタジオで展示されていた作品(こちらも多くの人が未見)」「みんなの記憶の底に眠っていた作品(でもChim↑Pomスタジオにはいつも存在していた)」「何かのかけら」の多くも重要な会場の構成要素となっているからです。
コレクティブ結成当初、Chim↑Pomの制作場所はストリートであり自宅でした。そして高円寺「キタコレビル」を拠点とし広く公開した後は、南青山(クローズド)、新宿「ホワイトハウス」(公開)と拠点を移していきました。「ハッピースプリング」展にも模型などでスタジオ活動の一部が反映されていますが、美術館で展示しているのは、着想からアウトプットまでのレイヤーが複雑に絡み合い積層化され出きあがった代表作が中心です。
代わってここ無人島での「架空とリアルの境目のスタジオ風景」のような展覧会には、代表作もあれば、代表作のように社会化されていない、作家性が剥き出しのままの存在のものも多く混在しています。
Chim↑Pom from Smappa!Groupは、活動する上で常に等身大であること、そしてリアルに重きを置いてきました。
歴代のスタジオも「制作」「発表」だけを前提とした場所とは違う、作家の素の状態そのままが反映されたかのような楽しくリラックスできる場所でした。そこで「Chim↑Pom会議」をしたり、飲んだり、友人を招いたりと、単なる制作場所に限定せず、常に誰かと「何かをする」ことそのものが重要なスタジオの活動要素でした。またそこでは展覧会を開催したりライブやパフォーマンスイベントを行うなど、「スタジオ」という言葉の枠を超えた活動を多く行なってきました。
彼らが何を思考し実践してきたか、そして現在何を抱え何をこれから作ろうとしているか。Chim↑Pom from Smappa!Groupが精力的に運営してきた非常にユニークなスタジオ活動を、「ハッピースプリング」展に展示されている作品や改名にまつわる騒動などのように社会的な批評が与えられていないものなども加えて構成しスタジオ風景を作ることで、彼らの姿勢と思考のプロセスを感じ取っていただけるような空間を作りたいと思っています。
なお、今回の「スタジオデザイン」は西村健太氏が担っています。展示ごとに大規模な設営を自らすることで知られるChim↑Pom from Smappa!Groupですが、西村は2011年よりそれら数々の設営の柱となり、また、キタコレやホワイトハウス、南青山のスタジオの施工など、展覧会だけでなくこれまでの歴代のスタジオ制作に関わってきました。
出きあがった空間では、会期中Chim↑Pom from Smappa!Groupが会議をしたり、無人島プロダクションのスタッフが仕事をしたりします。作品だけでなくスタジオでの活動をも回顧する、次のスタジオまでの間の「期間限定スタジオ」で、皆様もぜひくつろぎ、楽しんでいただけたらと思います。
森美術館での展示、改名をテーマにしたANOMALYでの展示、そして本展と併せてご覧ください。そして彼らの活動の幅の広さとグラデーションを感じていただけることを願っています。