展示風景:「他人の時間」 国立国際美術館(大阪) 2015 撮影:福永一夫 写真提供:国立国際美術館
展示風景:「他人の時間」 国立国際美術館(大阪) 2015 撮影:福永一夫 写真提供:国立国際美術館
展示風景:「他人の時間」 国立国際美術館(大阪) 2015 撮影:福永一夫 写真提供:国立国際美術館
展示風景:「他人の時間」 国立国際美術館(大阪) 2015 撮影:福永一夫 写真提供:国立国際美術館
言葉が通じない (2014)
wood, video documentation of a performance, lambda print
video: 05m 14s, Lambda print: 35 x 70 cm (photograph by Keiichi Sakakura)

朝鮮半島と日本列島の中間に浮かび、2つの名前で呼ばれる島---(韓国語)テマド/(日本語)対馬。韓国と日本のナショナリストたちはそれぞれの言語で「この島は我々のもの」と叫んでいる。それは対話(ダイアローグ)ではなく、国境と言語の壁によって隔たれたそれぞれの独白(モノローグ)のように見えてくる。

この国境の島で一人の韓国人男性(彼は韓国語しか話せない。私はまったく韓国語を話せない)と「優美な屍骸/Exquisite Corpse」(複数人が互いの意図を知ることなしに詩の一部だけを制作し、それを組み合わせるシュルレアリスムの共同制作手法)を試みるという着想がこのプロジェクトの糸口であった。

僕らは対馬島で落ち合い、そこから二人乗りのカヤックで無人島へ向かった。僕らが共有していたのは、QRコードが描かれたサインボードをその無人島に打ち立てるというゴールのみ。このQRコードは展覧会場の鑑賞者へ向けた信号となる。