LOVE IS OVER (2014)
2014年にエリイの結婚披露宴として行われたパーティーとデモ。1月24日の深夜から夜通し会場で飲んで騒ぎ続け、翌朝10時半から街頭デモに移行。新宿歌舞伎町から歩き始め、西新宿に設置されているロバート・インディアナのパブリック・アート《LOVE》を目指した。タイトルは、ウエディング・デモが「《LOVE》で解散」し、参加者各々がその先へと「越えていく」状況にちなみ、ジョン・レノン&オノ・ヨーコによる「WAR IS OVER!」をもじって名付けられた。結婚は社会的、公的な行為である。このアクションは、プライベート/パブリックの両面を、パーティーと、申請を必要とするデモとによって描き出そうという試みとして始まった。その結果、社会と個人の愛の関係や、婚姻制度や婚期などにまつわる社会的抑圧、パブリック・アートの異化による公共圏の奪取、合法的な路上パーティーから見る風営法の問題、さらに無差別的な愛の披露としての皇室結婚パレード、祭事としての「狐の嫁入り」など、さまざまかつ日本的な要素が「警察に警備されたデモ」という状況で可視化された。