バンビ、ベルリン、2006
バンビ、ベルリン、2006
時の翼にのって、ベルリン、2006
時の翼にのって、ベルリン、2006
ブレイド3、ロンドン、2006
ブレイド3、ロンドン、2006
ホームアローン、東京、2007
ホームアローン、東京、2007
素敵な歌と舟はゆく、横浜、2007
素敵な歌と舟はゆく、横浜、2007
ラブ&ポップ、東京、2009
ラブ&ポップ、東京、2009
マーリー、ソウル、2009
マーリー、ソウル、2009
夢のチョコレート工場、ロサンゼルス、2010
夢のチョコレート工場、ロサンゼルス、2010
ハッピー・ゴー・ラッキー、ロサンゼルス、2010
ハッピー・ゴー・ラッキー、ロサンゼルス、2010
風雲II、ロサンゼルス、2010
風雲II、ロサンゼルス、2010
C.R.A.Z.Y.、ニューヨーク、2010
C.R.A.Z.Y.、ニューヨーク、2010
Sight (2006 - 2010)
type-C print
453 x 560 mm, 全67点

自宅で映画を見る、それをカメラは見つめる。「映画を見る」という日常的行為の中、「見ること」と「見られること」が同時に進んでゆく。カメラを向けられたとき、人は多少なりとも己の見せ方を意識して振る舞う。選ぶ映画の種類、過ごし方、部屋のインテリア…。そこには居住者の性格や生活が投影されている。

自らが演出した「時間」の過ごし方に没頭し、カメラの気配が消えたころ、人は無防備な姿やまなざしを見せる。まるで周囲の状況に気づいていないかのような没入状態。 そこに決して他者は介在できないが、その姿は他者のみが見ることのできるとても美しい光景である。果たしてその時その人は何を感じているのか。映画に熱中しているのか、あるシーンから過去の記憶を回想しているのか、それともその場の状況について何か考えているのか。

その日選ばれた1本の映画という時間の中から切り取られた一瞬の光景(sight)。 そこには「映画の時間」に並行して流れる、見る者ひとりひとりの「日常の時間」といくつもの物語が織り込まれている。