帰り船(黒い座礁)
帰り船(黒い座礁)
帰り船(白い未来)
帰り船(白い未来)
帰り船 (2015)
木版画(パネル、和紙、 油性インク)
各242 x 183 cm

1968年に着工された原子力船「むつ」は、放射線漏洩事故を経て、1996年に海洋地球研究船「みらい」に生まれ変わった。二点組である本作はひとつの版木を黒から白へと二段階で彫り進めることで、その数奇な運命を黒い座礁と白い未来として表現。白く化粧直しされた船体が、原子力平和利用の黒歴史を隠蔽しているかのようだ。